| 新しい経験・・・5年間の感謝をこめて
新飯田 宏 |
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放送大学に赴任してから早くも 5年が経過することになり、2度目の定年を迎えることになりました。「就任のあいさつ」を書いてからもう5年?というのが実感です。この間、私の専門とする経済学以外の他分野の同僚諸君からも暖かいご厚情を戴いたことに、深い感謝の意を表したいと思います。また、いろいろの面でご協力頂いた事務官の方々にも、心からお礼を申し上げたいと思います。さて、私がこれまでに放送大学で作成した講義は、「現代の経済学」( ’96)と「地球環境を考える」(’99)という2本のTV用講義と、「経済学入門」(’00)というラジオ用講義です。現在は、「現代の経済学」を改訂した「現代経済学」(’01)の最後のビデオ撮りが丁度終わるところです。それぞれに思い出があります。とくに、「現代の経済学」は私の TV講義の処女作で緊張の連続でした。放送大学に着任するほぼ1年前、当時副学長の嘉治元郎先生から、「近代経済学のintermediate(中級)クラスの講義を作ってくれ」という要請をお引受けしたのに始まります。私は客員教授(当時横浜国立大学教授)として、学生の顔の見えない講義を初めて経験し、大いに戸惑いました(この感覚は現在作成中の「現代経済学」でも少しも変わりません)。TVというメディアの特徴に精通していれば、もう少し工夫できたのかもという想いが強くなったのは、放送大学の専任教授になってからのことです。やや、Intermediateという言葉にこだわり過ぎたのかも知れません。最も印象的なのは、放送大学最初の主題科目「地球環境を考える」の制作です。道家・阿部・浜田の 3先生と共に、2人のディレクターらを混じえた度重なる会議で、何回も作成プランを練り直したおかげで、否応無しに、他分野の専門家の意見を知り、分析視点の相違を確認できたことが、私には大きな収穫でした。よく勉強したという快い思い出もあります。マナウスから入ったアマゾン河の熱帯雨林、コスタリカの熱帯雨林と生物多様性研究所、専門家とのinterview、環境税をめぐるEU政策担当者との討論など、厳しい日程での充実した1年といえるでしょうか。最後の 2年間は神奈川学習センター所長として、直接学生に接する機会が増えました。これは放送大学の学生を知る上でも、また放送大学の役割を理解する上でも大いに役立ったように思います。たまたま、センターが横浜国立大学の旧工学部の敷地にあり、弘明寺界隈の桜並木の美しさなど、私には大変懐かしい風景でもあります。学習センターが生涯学習の拠点として、学生諸君の多様な学習意欲に答えられるようにセンター所属の助教授の諸君や事務官達と努力して来ました。「老兵は死なず、ただ消え行くのみ」という心境にはまだ程遠いようです。実際、卒業研究や面接授業で、もうしばらく学生諸君の研究のお手伝いをさせていただくことになっています。この 5年間、研究・教育の面で新しい日々を経験できました。色々とありがとうございました。 |